第2章 infinite loop
シンタローが倒れるに合わせ徐々にシャッターが開く。
『シンタロー-!!』
【如月桃です年は十六歳アイドルをやっています!】
聞き慣れただけど場違いな声が部屋全体に響き渡る。
皆がそちらに一斉に振り向くと白いモコモコが前に出てごめんねと一言いい目を赤く光らせた。
『シンタロー…おい、大丈夫か?』
彼女らのやりとりを見た後シンタローに近づき安否を確認する。
よかった…どうやらかすり傷のようでビビって気絶してるだけだ
「な、なんでマリーの能力が効かない…?」
「…面白い人っすね」
「サクヤさん!お兄ちゃんは!?」
モモが慌てて駆け寄りシンタローの無事を確認する
無事だとわかり安堵したようだ。落ち着いたモモにいや…モモ達にシンタローを任せよう
『…さて、モモ後は…シンタローをよろしく頼むな。エネお疲れ様ありがとう』
「え?サクヤさんどこに行くんですか?」
モモの問いかけに用事があるからもう行くと一言置く。
すると誰かに肩を軽く叩かれ振り向くと緑髪女がじっと俺を睨んでいた。
「なんで…マリーの能力が効かない!?」
『悪ぃな…今は教えてやれねーよ』
緑髪女から一歩下がりまた能力を使う。
上手くいくが分からないが…こいつらと一緒にいちゃいけねーんだ。
「…な、目が赤い?」
黒色の言葉に皆の視線がこちらに向く。いや…強制的に向かせるんだ俺の能力で。
そしてまた目に力を込める。するとその場で動ける人全員が静止する。
先ほどの白いモコモコが使った能力が切れる前に…俺の能力を弱めに意識を集中してコントロールする。
そして、数秒後にこのフロアだけ異常な静寂に包まれる。
その中で唯一動ける俺は緑髪女の能力を借りてその場から立ち去るのだった。