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progress ~東リべ卍~R18~

第43章 Requiem 場地



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「ランお前、俺に犯されたい?」


「……は?」


「お前がいるからバルハラ行くんだよ。
俺はお前を見てると、どうにかしたくなる。
理性が飛びそうになんだよ。わかるー?」


「…は?何言って…」


狼狽えるランの頭を掴んで引き寄せ
目と鼻の先で冷たく笑う。



「あー…分かんねぇか。だってお前、"女"だもんな」


俺がそう言って意地悪く口角を上げると、
ランは酷く傷ついた顔をしていた。


あぁ…そうだ。
俺はお前のこと昔っから見てきてるから
ずっと近くにいたから、
誰よりもお前を傷つける術を知ってる。




「…っや!!!」


俺が無理やりキスをすると、
懇親の力で押し退けてきた。

唇に手の甲を当ててハァハァと呼吸を繰り返す、ランの驚いた顔を冷たく見下ろす。


一瞬だったけど、
初めてこいつにキスできた。

思ってた通り、柔らかくて暖かくて…
でも少し乾いてたな……



「ふ……あれ?キレて殴らねぇのか?」


「……。…ないで…」


「…あ?」


「行かないで…圭介…」


ドクッと鼓動が跳ねた。



「っ…、てめぇ…この期に及んでまだ」


まさかそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
てっきり、俺のことを殴って帰っていくと思っていた。

ちゃんと殴られてやろうと思ってたのに…
なんなんだよコイツ…くそ……




ランは突然俺の手首を掴むと、
取り出したミサンガをキツく縛り付けてきた。


「なんだよこれ」


「東マン全員に作ったんだよ。
まだ圭介にだけ渡せてなかったの。
だって……」


会えてなかったから…
と寂しげに言うランに、一瞬眉を顰める。

しばらくそのままの体勢で沈黙が流れた。


はぁ…なんで俺は突っ立ったままなんだ。
もっと傷つけて突き放せよ!こいつを!!
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