• テキストサイズ

progress ~東リべ卍~R18~

第43章 Requiem 場地





「お前のブラバの後ろ…すげー気持ちよかったぜ…」


「また…乗せるよ?…何度でも!」


「……また乗りてぇな…」


「乗ってよ!…お願いぃ…っ」


ランは下唇を強く噛みすぎて、
血が滲み始めていた。

またやってるし…
いい加減その癖治せよな……




「あぁ…そうだ…あんとき…
キスして…ごめんな…
三ツ谷のこと殴っときながら俺は……」


「え…」


「大好きだ、ラン」



もう…意識が朦朧としていて…
最期に言っておきたいことだけ
喋れるうちに言っておこうと思った。



「ホントはずっと…言いたかったんだ…」



少しだけ、ランの握ってくる手に力を入れることができた。


あぁ…不思議とどこも痛くねえ。

俺って幸せだな。
お前に看取られて逝けるなんて。



出会った頃のこととか
一緒に動物園行ったこととか
ペヤング食ったこととか
勉強したこととか

こいつとのいろんな思い出が脳内に流れ込んできた。


ありがとうラン。
俺のために、泣いてくれて。
最後の願望は叶えてくれて。



お前はぜってー幸せになれよ。


俺、ちゃんとお前のこと、見てるからな。
この先もずっと。



目だけでそれを伝えた。
伝わったかな……



目を閉じる瞬間、
ランが俺の名前を叫ぶ声が聞こえた気がした。





Fin
/ 996ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp