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progress ~東リべ卍~R18~

第41章 reverie 一虎①



夜が明けるまで暴れ回った。

気に入らねぇ奴の家に乗り込んでぶっ飛ばし、気に入らねぇ大人の車に火をつけた。


ランは「なんで私も?」と終始不機嫌そうだったが、めちゃめちゃ喧嘩が強くて驚いた。
おそらくこの場地よりも強いんじゃないかと思った。

こんなに強い女を俺は未だかつて見たことがない。

単純に少し…憧れた。





「ちょっと…やり過ぎか?」


「ハハッ!やり過ぎ上等!」


燃え盛る車の前で場地は余裕そうに笑っている。



「いいか一虎!この火に誓え!」


「!」


「仲間ってのは損得じゃねぇ!
今日から俺とお前は…」


ボワッと大きな火が燃え上がる中、
場地は言った。


「仲間だ」



「場地…」


「さて…今日のシメはやっぱあのカスだろ?」



もう朝になっていた。
俺はジュンペケを呼び出してボコった。



「なにすんだよ一虎ぁぁっ…友達じゃんかよっ」


「金づるだろ?」


「ままま待ってくれよっ
謝るよ!だからっ」


「そのピアスよこせ」


「へ、へ?」


「誕生日なんだからいいだろ?
それとっ、一虎じゃねぇ。一虎さんな?」


ぶっ…!とランが初めて笑った。
初めてこいつの笑顔を見た。
ぶっちゃけそれが、今日1番驚いたことだった。



「よし!今からうち来いよ!」


「え?」


「ピアスの穴、開けてやるよ!」


場地がそう言って笑ったが、
なんとここでランが食いついた。


「私が開けたい!」


「は?!お前できんの?!」


「圭介よりは絶対うまくできる!」


「でもお前ピアス開いてねぇじゃん」


「圭介だって開いてないでしょ!?」


俺はなんだか途端に不安になってきてしまった。
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