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progress ~東リべ卍~R18~

第41章 reverie 一虎①



「はーい、圭介の勝ち〜」


息を切らしてうずくまる俺を、
この圭介って奴は冷淡に見下ろしている。

女の方は俺には全く興味が無いようで1度も目を合わせない。


「わかんねぇよ、テメェのことなんて。
他人だし。お前バカだしクズだし笑えるけどさ」


「…テメェ……」


「友達のために体張れる奴はキライじゃねぇよ」


そう言ってしゃがみこんできた。


「なぁ?ラン」


「…バカとか誰もあんたに言われたくないでしょーね」


女はそっぽを向いたままだ。

なんなんだこいつ?
この男の彼女か…?
それにしては随分と無愛想な……


「そーゆーことだからさ、
損得とか抜きで友達になろーぜ!」


男は、自分は場地圭介で女の方は月乃ランだと紹介してきた。
友達で、仲間…らしい。



「……すげぇ嫌だったけど、アイツらが頼み込むからお袋から金盗んでた」


俺は気がつくとこいつらにいろいろ話してしまっていた。


「なのに…ジュンペケ、俺を置いて逃げやがって…金づるとしか思ってなかったんだ…」


「…へー。だっさいね。どいつもこいつも。」


ようやく女がすました顔で口を開いた。



「…最悪の誕生日だ。」


「えっ…誕生日?」


こくっと頷くと、場地もランも目を丸くした。


「最悪の誕生日かー。
だったらさ!とことん暴れちまえよ!」


「え?」


「付き合うぜ?殴り合ったよしみだ!」


ニッと笑って差し伸べてきた場地の手を取った。


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