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progress ~東リべ卍~R18~

第40章 retrieve*



なんだかんだ時間を食ってしまったが、
ようやく家に到着する。

ランは急いで三ツ谷にホットココアを作って渡した。


「隆…その……ご」

「ごめんな」


言おうとしていた言葉を遮って先に言われてしまい、目を丸くする。


「こんな長く、待たせてごめん。
俺、もう目が覚めたから。」


「隆っ…」


「俺はやっぱ…
ランがいなくちゃ、だめなんだ。
すっげー好きだからさ、やっぱランのことになると感情的になっちまうし、冷静になれない時多いけど…
でも絶対に…俺といて幸せって思ってもらえるように、頑張るから。」


その言葉に、
一気に目頭が熱くなる。

体中から、我慢していたものが込み上げてくるのがわかった。


三ツ谷は眉を下げて微笑むと、
ランの頭に手を置いた。


「勝手でホントにごめん…。
もう離れねぇから、
ずっと俺と一緒にいて。ラン」


ついに耐えていたものがブワッと溢れ出てきてしまった。

思えば私は…
隆と付き合いだしてから涙脆くなりすぎだ。
昔は泣くなんてこと全くなかったのに。



「ホントにごめん…
俺、ガキだったよ…」


違うよ。
隆はいつだって…大人だ。

距離を置いたのだって、
自分のことより私のことを考えてくれたからだ。

どんな自分でも客観的に見つめることが出来て、決して自分を誤魔化したりしない。

ちゃんと、冷静になれる人。

どこまでも真っ直ぐで広くて優しい器を持った人。

昔から変わってない。

だから私は好きになったんだ。

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