第8章 resist
そこには、既にボロボロになっている小柄な金髪と、余裕そうな笑みを浮かべている図体のでかい男がいた。
「ん?…あれ、キヨマサじゃね?」
「あー…だね。春樹んとこの隊の清水だね。」
ランはそう答えつつ、どら焼きを頬張りその光景を見つめる。
今では東京卍會は100人をゆうに越えているので下の者たちの顔と名前を一致させるのは一苦労だ。
それでもランは
最初に与えられた"相談役"としても"取締役"としても、1番一人一人のことをよく知っていてメンバーからも頼りにされている。
「キヨマサの野郎、なにやってんだか」
「喧嘩賭博じゃない?なんかそんな噂聞いたよー?
しょっちゅう主催してんだって。」
ランの情報にドラケンは顔を顰める。
「くっだらねぇ…」
「ラン〜、どら焼きもう一個。」
「あいよ。あ、でもこの種類1個しかないから半分こね?」
ランと万次郎はひたすらどら焼きを食べながら感想を言い合っている。