第8章 resist
中学3年。
ランと万次郎とドラケンはこの日の放課後、どら焼きを食べながらふらふら歩いていた。
「最近さぁ、コンビニの生どら焼きも悪くはないよね」
ランの言葉に、万次郎は頷く。
「だなー。でも俺生地はもっちり系がいい。」
「つーかお前らそんなに買って全部食えんのか?」
様々なコンビニをハシゴして買ったいろんなどら焼きが袋の中に入っている。
それを片っ端から食べながら歩いている2人を横目にドラケンはウンザリ顔になる。
「…ん?なにあれ?」
ランがモゴモゴ声で指さしたその方向には、中学生たちがわんさか集っている。
ワーワーと歓声が聞こえ、なにやら盛り上がっているようだ。
「喧嘩でもしてんのかな。
ちょっと私、見学してこよーっと」
「おおい!ちょっと待てラン!
ったく……行くぞマイキー」
「んー!やっぱファミマのうめー!」
どら焼きに齧り付いたままの呑気な万次郎を引っ張って、ドラケンはランを追いかけた。