第38章 rudder
「お前の時代だ。」
タケミチの目からまた涙が溢れる。
「だから決めたよ…」
「え…?」
ボソッと何かを言った万次郎にタケミチが首を傾げると、ランもその場に立ち上がった。
「… ランさん…?」
「タケミチ…本当に今までありがとう」
「…え?」
「みんな聞いてくれ!!!」
そう大声を出したのは万次郎だった。
「大きな犠牲をはらったけど
天竺を潰して東マンは日本のトップに立った!
俺らはこれから何世代も語り継がれる時代を創った!」
皆を真っ直ぐと見下ろしながら
真剣な顔で言い放ったと思えば、
万次郎は表情を崩した。
「だから…頂点の時に終わらせたい」
その言葉に、当然その場にいる誰もが目を見張る。
ランだけは、淋しげに笑っていた。
「本日をもって!
東京卍會は解散する!!!!」