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progress ~東リべ卍~R18~

第38章 rudder




どれくらい話しただろう…。


ランさんは、
本当にピクリとも動かなかった。

タイムリープに関しては知っていたから、初めて聞く俺の詳細な話にいろいろと衝撃を受けすぎたのかもしれない。


マイキーくんはたまに深く頷くだけで
ただ静かに話を聞いてくれた。


話をしていくうちにその時のことを思い出し
次第に感情が溢れてきて…


気がつくとボロボロと泣いていた。



「ごめんなさいっ…マイキー君…!
俺…エマちゃんを…場地くんを……
救えなかった…っ…」


「……」


「ごめんなさいっ…ホントに……っ…
ごめんなさい…」


「…不思議だったんだ」


「……え?」


「初めてお前を見た時、喧嘩賭博でキヨマサにボコボコにやられてた。
なのにその背中はそこにいる誰よりもデカくて…沢山のものを背負ってるように見えた。」


マイキーくんと初めて会った日のことを思い出す。


「お前はすげぇな。
タケミッチは、俺のヒーローだ。」


その言葉にドクンと鼓動が震え、
体も震えた。



「俺が時代を創ると思ってたんだけどな…」


スっと立ち上がり
前を見つめたまま静かに笑みを携えるマイキーくんに促されて、俺はゆっくりと立ち上がった。



「聞こえるか?
時代の足音が。」



…え?


「!」


「みんなを救うために、何度やられても諦めずに戦ってきたお前が……」


目の前には、
東京卍會の隊員たちが集ってきていた。

こっちを真っ直ぐと見つめている。
それを見下ろす日が来るとは思ってもいなかった。


「今日、この時代を創った。」



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