第38章 rudder
さらに数日後…
東京卍會の集会の前に
タケミチは万次郎に呼び出されて早めにいつもの武蔵神社に到着した。
万次郎は先に来ていて、階段に立っていた。
ランはその隣で静かに腰かけている。
「呼び出して悪ぃなタケミッチ。
お前と話したかったんだ」
万次郎はタケミチを真っ直ぐ見つめた。
「聞かせてくれないか?
お前が未来から来て、今まで何をしてきたか。」
ランは顔を上げ、
タケミチにうっすらと笑いかけた。
「全部話してくれないか?」
「…マイキーくん……」
タケミチは強く頷くと
ランと万次郎に挟まれる形で階段に腰かけた。
「電車に轢かれて…
死んだことが始まりでした…」
以前ランにはタイムリープしているという話はしたが、詳細はほぼ話していなかったため、ランは俯いたまま、頷きもせずに無言で聞き耳立てていた。
1から話すとなると、本当にたくさんいろんなことがあったが、タケミチは1つ残らず零さず話した。