第37章 render
「まだまだつけ足りねぇ」
「待っ…こんなとこでっ…」
「そーだな。こんなとこで脱がせるわけにいかねぇもんな」
その言葉に、カッと顔が熱くなるのを感じた。
「だからこれで我慢してあげる」
グッと後頭部に手が回って顔を引き寄せられ、顎を持ち上げられたかと思えば唇を重ねられた。
驚く間もなく舌を入れられ、口内を掻き回されていく。
「んんっ……んっ…」
小さく声を漏らす口を、角度を変えて何度も犯す三ツ谷の胸元を必死に掴んだ。
「ふ…あっ……隆っ…」
ゆっくりと唇が離れていく。
銀の糸が伝っていて、三ツ谷の唇がてらてらと厭らしく光っていた。
「ランとのキスって、
ほんと止まんなくなる……」
「っ…でも…見えるところのキスマークはさすがに…学校とかで隠すの大変…」
目を逸らして小さく呟くと、
ふふっと笑いながら、三ツ谷がマフラーを巻いてきた。
「それでもしてれば?やるよ。前に作ったやつだけど」
「わ…っ、ありがとう……
隆も入って!寒いでしょ」
そう言って三ツ谷の首にも巻き、
寄り添い合いながら1つのマフラーで温まった。
同時に笑みがこぼれ、
つい自分から三ツ谷に唇を重ねてしまった。
頬に手を這わせ、すかさず舌を絡め応えてくれた。
ゆっくりと離すと、
互いの口から出る吐息が白かった。
それなのに…
こんなにもあったかい…
あったかくて…幸せで…
瞼が重くなる…
このままずっとこうしてたい……
「あ、そーだ、あのケーキの写メ俺にも送ってよ」
「ん…わかっ……た…」
「………え?」
なんとランは三ツ谷の肩に頭を乗せたまま眠ってしまっていた。