第36章 regain
バブンバブンッ
「「!!!」」
「マイキーくんまでっ」
タケミチと千冬のもとに、
万次郎のバブが到着した。
バブの後ろから降りてきたのは
めちゃくちゃ殺気立っている三ツ谷だった。
「み、三ツ谷くん……っ」
いつも冷静で大人っぽいのに…
そこにいるのはあまりに普段とはかけ離れている空気を纏っている三ツ谷だった。
この人は本当にあの三ツ谷隆か…?!
と思ってしまうほど狂気に満ち満ちていた。
「な…なぁ千冬…この人ホントに三ツ谷くん?」
「……違う人呼び出しちゃったかな…」
「で?こん中に入ってったんだな?」
「えっと…ハイ。」
「報告ありがとな、お前らは帰れ」
冷たくそう言ってなんの躊躇もなくスタスタと建物に向かって三ツ谷が歩いていく。
その後ろを万次郎が何食わぬ顔でついて行っている。
「えっっ……行っちゃったよ…
大丈夫かな……」
「なにヒヨってんだ、タケミッチ。
あの二人だぞ?」
「そーゆーことじゃねぇよ千冬…
あの二人のヤベェ感じ分かったろ?!
マジで殺しちまうよ…」
「あ……」
マイキーくんはそもそもだし、
三ツ谷くんまであぁだと、止める人が誰もいない。
千冬も気が付いたように神妙な顔をした。
「こーなったら…アレだな…
ど、ドラケンくんだ…あの人しかいねぇ」
「次こそ俺が電話かけるよ…」
「お前オドオドしてぜんっぜん喋れねぇじゃねーかよ。」
「や…もうこうなったら…ちゃんと言います…」
そう言って今度はドラケンに電話をかけ始めた。