第7章 reborn
目を開けた時には
"喧嘩賭博" というものをさせられていた。
渋谷三中のトップ、清水将貴(キヨマサ)
が主催する金を掛けた喧嘩。
忘れてた…
俺はこいつらの言いなり…
無理やり喧嘩させられて…
負けるとヤキ入れられて…
毎日毎日
生き地獄だった。
だから逃げた。
友達も…
彼女だった橘も捨てて…
俺は喧嘩がめちゃくちゃ弱いことも思い出した。
負けて、ボコボコにヤキ入れられた後、
思い切ってキヨマサに聞いてみた。
「えっと…キヨマサくんて東京卍會っすよね?
俺、トップの佐野って人か、稀咲って人に会いたいんすけど…なんとかならないかなーなんて…」
その瞬間、キヨマサにバッドでまたボコボコにされた。
「次、てめぇの口から佐野くんの名前出てきたら、わかってんな?殺すぞ!」
ここここえええええぇ!!
なんだよこいつ?!
会話になってねぇじゃん?!
無理じゃん!!
会えねぇじゃん!!
名前出したら殺すって…
ほんとに死んじゃうよ?!
こいつホントに中学生かよ?!
「無理だ!!無理だよ直人ーー!!」
そうだ。完全に忘れてた。
俺は俺だ。
2度目の人生でもダメな奴はダメなんだ。
帰ろう。
"未来"に帰ろう。