第36章 regain
「ちょっ…と待って!
なんであんなとこに入ってくんだよ?!」
「俺が知るかよ!」
なんとランと男が入っていったのは、今は廃墟になっているラブホテルだった。
「…どーするよ千冬?!
これ…三ツ谷くんに知れたら…」
「落ち着けタケミッチ…
ランさんに限って浮気…なんてことはないはずだ。」
「…でもそれ、絶対って言いきれる?」
「は?」
「俺、26歳だから分かるけど…
男女ってこう…なんていうかな…
説明つかないいろいろがあんだよ」
「あ?何言ってんだお前。
ドーテーじゃねぇのかよ」
「っ!!そーだけど!
ってかそんなハッキリ言わなくてもよくない?!涙」
「とりあえずアレだな…
三ツ谷くんに知らせねぇと…」
「はあ?!待って待って!何考えてんの?!
修羅場にする気かよ!!」
「じゃーどうすんだよ!俺らが行くのも変だろ!
それに俺は…三ツ谷くんに黙ってられねぇよ。
合わせる顔がなくなる…」
それを聞いたタケミチも眉を顰める。
確かにその通りだ…
そもそも俺は、誤魔化したり嘘ついたりとか、ホント苦手なタイプだし…てかバレるタイプだし…