第35章 repel*
「……え?」
「あっ…かっ、借り物だからっ…」
「………。」
だからってそんな騒ぐ?
怪しすぎじゃね?
そんなに俺に触らせたくねぇってこと?
まさか…
浮気相手に借りたものとか…?
「っ?!?!っっわぁ!」
突然、三ツ谷にグイッと腕を引かれたかと思えばベッドに押し倒された。
不機嫌そうな、険しい表情で見下ろされ、
その瞳がギラついていて思わずドキッと鼓動が跳ねた。
「んっっ…!!」
なんの前触れもなく唇を重ねられ、
舌で割られて奥から吸い上げられる。
「んっ…やっ…まっ!」
抵抗しようとした両手をパッと掴まれて
押さえつけられ、そのまま乱暴なキスで口内を犯されていく。
激しい…
隆…どうしたんだろう…
いきなりこんな…すごい乱暴…
「んぁっ…は、息っ…んっ…できなっ」
「黙ってろよ」
角度を変えて荒々しく口内を蹂躙され、
息吸う暇もなく体の力が抜け、
まさに骨抜き状態にされていた。
「っは…… ラン…」
唇を解放して、ランの顎を掴み、
目と鼻の先で見つめてくる三ツ谷に、
ランは息を荒らげて涙を貯めていた。
「ふ……かわい……エロい顔…」
「はぁ、はぁ…はぁ…はぁ…っ、んっ…」
色欲を纏った熱い目付きで意地悪く笑ったかと思えば、苦しそうに息を荒らげているにも関わらずまた噛み付くように唇を塞いできた。
乱暴で激しくて気持ちよくて…
全身が火照っていてもうなにがなんだかわからなくなっていた。