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progress ~東リべ卍~R18~

第35章 repel*




三ツ谷はその後、制服姿のままランの部屋に来た。


「はい、これ」


「あっ!」


「これは返すけど…無理に付けなくていいからな?」


そう言って、ランから取り上げていた赤いスカーフを渡した。


「わ…やっと戻ってきた!私の宝物!」


ランはさっそくそれを髪に巻きつけて笑顔になる。


「つけないわけないじゃん!
これからちゃんと毎日つけるんだから!」


髪が短くなったので、
前みたいに高い位置のポニーテールはできない。
なので頭に巻くような形になった。


「…はは…短い髪にも似合ってるよ。
やっぱランは赤ずきんみてぇ」


目を細めて笑う三ツ谷にランはムッとなる。


「それ髪短くなくても言ってたよね?
普通は白雪姫じゃないの?」


「っ…あ…なるほど…!」


妙に納得してしまう三ツ谷。



「ところでさ… ラン、
最近マジで何してんの?明らかにおかしくね?」


「っ…は?何って何?何も無いよ…
あ…ちょっと最近勉強遅れ気味で…」


「……ふぅん…」


じゃあなんでそんなオドオドしながら言うんだよ。
どんだけ嘘下手?
まぁそういうところが好きなんだけど…
逆にマジで気になりすぎるじゃんかよ。

まさか……

浮気?!



三ツ谷はランの部屋をキョロキョロと凝視する。


「…ん?お前こんなに読書家だったっけ」


「っっ!!ダメダメダメダメ!!」


机に積み上げられている本を、ランがバダバタと隠して紙袋に入れてしまった。
その行動にポカンとなる。
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