第31章 reaction
次の日、万次郎の沸点が限界を超えた。
「3組の月乃ラン、
痴漢に遭ったんだってな」
「俺はヤられたって聞いたけど」
「こんな感じかな〜
おりゃ〜☆」
「いやんっきゃあ〜」
「あいつはそんな声出さねーだろー」
「オラオラ〜ひゃはははは」
「きゃあぁ〜(笑)」
「そうじゃなくてこうじゃね?
テメェこのゲス男〜っ!」
「うおっ」
「みたいな(笑)」
「「ははははははは」」
ゲラゲラと笑っている数人の男子たちに
万次郎が色のない表情で近づいて行った。
ドガッ!!
バコッ!!
「マイキー!!やめろ!!よせ!!」
ドラケンが必死に止めるも、
万次郎を抑えられなかった。
キャーーー!!
と女子たちの悲鳴が廊下から聞こえ、
ランは何事かと急いで立ち上がる。
喧嘩やイジメなどが勃発した時は
いつもは必ずランが駆けつけて止めていたため、すぐに廊下へ出た。
「どうしたの?!」
「なんか5組で喧嘩が起こってるみたいなの!」
「やばいよあの人!月乃さんの友達でしょ?!」
「止めてきてよランちゃん!」
「えっ…!?」
そこには…
5名ほどの生徒が横たわっているところを踏みつけ暴れている万次郎を必死で羽交い締めにしているドラケンの姿があった。