第31章 reaction
その次の朝も、万次郎はランをクラスに届けたあと、自分のクラスに入った。
ドラケンとは実は同じクラスだ。
「おーマイキー…
ランの調子どうだ?」
「……わっかんね…。
なんかすげー無理してずっと笑ってる感じ…」
「そっか…そーだよな。
あいつはそーゆー奴だ。
噂によると、他校の女子生徒も数ヶ月前同じような目に合ってるらしくてよ…しかもうちの店の女も1人、こないだ襲われそうになって……同一犯かもって思ってんだけど」
「くっそ…殺してやる!」
ガンッ!!
「おいマイキー…」
万次郎が勢いよく机やイスを蹴り飛ばしたので
周りの生徒たちは騒然としてしまった。
「はぁ…とにかく…俺らが落ち着いてなかったらもっとあいつ困らせるから。少し冷静になろうぜ…」
ドラケンですら、
今回のことに関してはなんて言っていいのか言葉が見つからなかった。
とにかくあの時、無理にでも自分とエマでランを送っていくんだったと心底後悔し、ランに謝ったのだが、やはりよけいにランに罪悪感を感じさせてしまったようだった。
その証拠に、逆に迷惑かけてごめんと何度も謝られ、そしてずっと平気なフリして笑顔を振りまいている。
だからこそどう接していいか分からなくなっていた。