第31章 reaction
「こんな怖そうな女、誰も襲ったりしねーよ」
ブォンーーー
「っあ!こら万次郎〜っ!待てぇ〜っ!!」
万次郎は勢いよくバイクを走らせてたちまち見えなくなってしまった。
「むっかつく…何アイツ…」
確かに私は女っていう女じゃないし
強いから何か起こるなんてありえないけどさー…
あんな言い方しなくてもいーじゃん!
「あー… ラン?」
エマが不安そうな顔をしている。
「ん?あぁ、大丈夫大丈夫!
2人は仲良くバイクで帰んなよ。
気にせず放課後デート楽しんで!」
「でもラン、お前さ、」
「じゃっ!私急ぐから!!」
ランは三ツ谷の学校の方向に向かって小走りで去っていってしまった。
ドラケンは、「最後まで聞けよ…」と小さく呟く。
ラン、お前さ……
そのあとの言葉。
お前…自分じゃ気付いてねーだろ。
最近どれだけ、お前が変わっちまってるか。
お前がどれだけ…
"女" になってきているのか。
昔とは似ても似つかねぇくらい、
色気があって綺麗で大人っぽくて
もう完全に、
ラン、お前は……
女だよ。