第29章 rapture
「黒龍は壱番隊…つまり、花垣武道の下につく。」
そう声を上げたのは万次郎。
タケミチも千冬も驚愕の表情を浮かべる。
「いいな?タケミっち。」
「あ…あ…黒龍が俺の下につく?!
なんで…それは一体…誰の判断なんすか?!」
「東マンに降るならお前の下につきたい。
それがこいつらの意思だ。」
タケミチは生唾を飲み込み、
千冬は「100%裏があんな」とボヤいた。
九井「よろしくな☆隊長!」
乾 「いきなり信じろとは言わねえ。
力が必要なときは言え。手を貸す。」
周囲がざわつく中、「みんな静かに!!」という
ドラケンの一声でまた一気に静まり返った。
「この聖夜決戦を踏まえて、最後に話したいのは俺だ。」
そう言って前に出てきたのは万次郎だった。
「稀咲鉄太!!お前をクビにする。」
周囲がまたざわつき始める中、
稀咲の顔は一気に焦りだしている。
「なに…言ってんだよマイキー?
冗談だろ…?」
「こんな場で冗談は言わねぇよ、お前はクビだ。」
タケミチが言葉を失っていると
千冬が小さな声で言った。
「マイキーくんとランさんに、稀咲の裏切りは報告した。でもまさか、マイキーくんがこう出るとはな。証拠もねぇし。よほど三ツ谷くんやランさん、そんで俺らが傷つけられたことに腹たったんだろう。稀咲…どういう屁理屈でくるか見ものだな。」
タケミチはゴクリと生唾を飲み込んでその光景を見つめた。