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progress ~東リべ卍~R18~

第28章 recollect*




え…やだ…
何泣いてんだろう私…!

隆のお母さんすごく心配そうな目で見てるじゃん!


「ごめんなさっ…私っ…お母さんいないからっ…
なんかそのっ…う、嬉しくて…」


涙を拭うように両手で目を覆うと、突然パッと抱き包まれた感覚がした。


え……


「ランちゃん…あなたもずっと甘えたかったのね…。」


我慢しないでいいよ。
甘えていいんだよ。


そんなふうに言ってくれているような気がした。


きっと、何よりもずっと欲しかった言葉。


その温かいぬくもりに包まれて、ランは堰を切ったように三ツ谷の母親の胸で号泣してしまった。

その間も、ずっと背中を撫でてくれている。


そう…隆だけじゃない。
本当は私もお母さんに甘えたかった…。



我慢してきた…
今までずっとずっと長いこと…。

強くなることだけを追い求めて。
甘えることなんてしてこなかった。


「お母さん…っ…」


「ランちゃん。あんまり強がっちゃダメだからね。女だからとかまだ子供だからとかいう意味ではないの。大人になっても、誰かに甘えることは大切よ。じゃないと自分を見失う、壊れてしまう。
忘れないでね。」


その言葉は、大きく心に響いた気がした。
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