第28章 recollect*
「ルナちゃんとマナちゃん、残してっちゃってごめんなさい」
「あぁいいのよ。もうこの子たちもお留守番くらいできる年齢だから」
ランの謝罪に、三ツ谷の母親はにっこり笑った。
「あっ、あのっ!冷蔵庫に、夕飯の残り物とケーキ、たくさん入ってるんでよかったら食べてください!」
「あら…わざわざありがとう。
クリスマスパーティーしてたのよね?
ルナもマナもすごく興奮してプレゼント見せてきたのよ、ありがとうランちゃん。」
三ツ谷とそっくりな綺麗な笑顔が優しくてどこか妖艶で、ランの鼓動はドキリと跳ねた。
「いっいえ!喜んでもらえたならよかったです!」
「今日は遅いし泊まっていきなさいね、ランちゃん。」
「えっ?!」
「あー…体痛てぇ…俺風呂入ってくる…
ラン、悪ぃけど先入るな。」
「えっ、あ、うん…」
三ツ谷が風呂に入っている間、ランは三ツ谷の母親がいれてくれたホットココアを飲みながら今日あった出来事を回想していた。
もしかしたら今日…っていうか日付回っちゃったから昨日だけど…
私は死ぬ予定だったとか?
体調が全回復してないせいで何があってもおかしくない状況だったし、実際大寿を庇って刺されそうにもなった。
タケミチに助けられたけど…。
それから八戒が大寿を殺そうとしてたけど、柚葉も大寿を刺したらしかった。
でもあんなんじゃアイツは死なない。
てことは、実は万次郎が殺すはずだった?
そこに稀咲が身代わりを用意したもしくはどうにかうまいことやったとか?
とにかく私は稀咲にそそのかされた…?