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progress ~東リべ卍~R18~

第28章 recollect*



「……俺は弱いよ…」


「…え?」


「お前は強い。タケミっち。」


万次郎がうっすら微笑んで
階段の上からタケミチを見下ろした。

どこか、この世のものとは思えないような、
不思議な雰囲気を醸し出しているように見える。



「本当に大切なことは、喧嘩に勝つことじゃねえ。
自分に負けないことだ。」



タケミチの鼓動がドクンと波打つ。
美しい万次郎の金髪が風に揺れた。



「挫けそうな時、俺が俺でなくなりそうな時、
俺を叱ってくれ。タケミっち。」



万次郎の瞳が揺れ、
眉を下げて優しい微笑みに変わっていた。



「兄貴のように…。」



なぜだかその笑みが消え入りそうなくらい
弱々しく見えて、そして神々しくも見えて

タケミチの目に涙が溢れてきた。



「もちろんです!!」



そう強く言って真剣に見つめる。



俺はマイキーくんの未来も
絶対に守る。

そう心に決めた。

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