第27章 reflex
「無敵のマイキーはこんなもんか?残念だ。」
「1発もらったのは自分への戒めだ」
「あん?」
ダンっ!!!
「「?!?!?!」」
目にも止まらぬ速さの蹴りで
いつのまにか大寿は気絶していた。
その場にいた誰もが、
今何が起きたのか全く分からず
時が止まったようになった。
タケミチ「え?」
乾「ボス?!ボス!!」
九井「嘘だろ?!あの大寿が瞬殺…?!
これが無敵のマイキー?!」
八戒「兄貴を一発で…」
千冬「すげぇマイキーくん」
柚葉「バケモンか?!」
三ツ谷「ヒヤヒヤさせやがって」
「万次郎…ずるい…」
ランがそう言ってため息を吐いた時、
万次郎は穏やかな笑みで喋りだした。
「クリスマスはね…
兄貴と場地と走るって決めてたんだ。」
懐からお守りとバブのキーを取りだした。
それは場地の、あのお守り。
そしてキーについているのは前にランがあげたぬいぐるみキーホルダー。
「兄貴のバブに乗って、場地のお守りと、ラン2号を持ってさ。雪の中走ってたら一緒にいる気がして。
兄貴も場地もお前らも、みんな俺の心の中にいる。
だから俺は…強くいれる。」
ランは場地と真一郎を思い出して
つい涙が溢れてしまった。
私の心の中にも…圭介も真一郎ニィもいるよ…
だから…強くいられるの。
「さぁお前ら!クリスマスは終わっちまったけど、みんなで走るぞ!」
「待てやコラァァァァ!!!」
声を張り上げたのは、
乾に肩を借りて起き上がっている大寿だった。