第27章 reflex
ドンッと扉が開いた。
「メリークリスマス」
ランと同じ登場の仕方をするマイキーに
皆目を見開いた。
首には、ランがあげたマフラーが巻かれている。
「こんな日に何やってんだよお前ら。」
呆れたように笑って見渡している。
「… ラン〜、ケーキ美味しかったよ♡」
「そ…よかったね…」
「無事だよな?」
「うん…無事だよ。」
「じゃー殺さないでおく」
ニッコリ笑った万次郎に、ランは安堵したようにため息を吐いた。
すると、三ツ谷が口を開いた。
「マイキーすまねぇ…
俺のせいでこうなった。
自分で作った和平協定、自分で破っちゃ世話ねぇよな。見ての通り黒龍と揉めちまった。」
万次郎はしばらく沈黙したあと
うっすら笑みを浮かべた。
「兄貴が気づいたんだ。
お前のインパルスの音に。」
「…え?」
「そしたら場地がね…、こんなにコールがうめぇのはぜってぇ三ツ谷だって…。」
言ってる意味がわからなくて皆唖然としている。
しかし、万次郎の表情は穏やかだった。
「でね…、ランのブラバの音は相変わらず風みてぇに早ぇ。って場地が。」
「マイキー…?なに…言ってんだ?」
「2人がここに導いてくれた…。」
そう言って万次郎は大寿に近付いた。
「てめぇが無敵のマイキーかぁ?!」
「なんで邪魔すんだ?」
「あ?」
「またみんなで走りてぇだけなのに…」
万次郎が無の表情になり、
一瞬にして空気が変わった。
「三ツ谷もランもいなくなっちまったら…
兄貴も場地も悲しむだろ?」
ゴドンッ!!!