第27章 reflex
「てめぇら…愚かだな。
見てみろ、結局てめぇらは全てを失うことになった」
全員血塗れで倒れている。
意識はあるが、ハァハァと息を切らしている。
「うっせぇバカヤロー
地獄で顔洗ってこいカス!
目ェ覚めんぞ?」
初めて八戒から発せられた暴言に、
大寿はピキリとキレた。
ランは首元を抑えながら
よろよろと三ツ谷の元へしゃがみこんだ。
「隆っ…隆…!」
「っ… ランお前……無事?」
三ツ谷の虚ろな目が開かれた。
こんなにボロボロの三ツ谷を初めて見たランは心臓が鷲掴みにされるような痛みと絶望感を抱いた。
こくりと頷いてお揃いのバングルをした手指を絡ませる。
「ごめん、隆…」
私これから、死ぬかもしんない。
でも…私がやんなきゃ。
助けなきゃ、八戒を柚葉を。
隆のこともタケミチと千冬のことも!
「だ…めだ、ラン」
絡んだ手指に力が入り
三ツ谷が目で訴えるように強く睨んできた。
「大丈夫っ、だって私はっ」
皆になら…貴方になら…
命を賭けられる。
そう言おうとした時…
バブーーーーッン!!
バブーーーー!!!
「え?」
「この音は…」
「幻聴まで聞こえてきやがった…」
この場にいる誰もが反応した。
「万次郎?!」
「あぁ…マイキーのバブだ…」