第27章 reflex
「私ねー、今日ね、実はめちゃくちゃ機嫌良かったの♡
大好きな人から素敵なプレゼントも貰ってね、一緒にご飯食べて笑ってすごく楽しくてね?
抱き合って、キスしてね?最高のクリスマスだった。」
「「・・・」」
全員、目が点になってしまった。
九井 「おいおい月乃ラン、てめぇは惚気に来ただけかよ?」
「黙れ。最後まで聞けやカス。」
その瞬間、ランの笑みは消えた。
たった一言発せられたその言葉は、あまりに威圧的でおどろおどろしいオーラが醸し出され、誰もが息を飲んだ。
「なのにここまで私が不機嫌になったのはねぇ
その先の甘ぁ〜い時間をてめぇらに奪われたからだね、やっぱ。だってその先ってすごく期待しちゃうもんじゃんね?
そうじゃないー?ねぇどう思う〜?」
「…ごちゃごちゃごちゃごちゃ
うるせぇぞ?月乃!
てめぇの男助けに来たんじゃねぇのかよ?!」
ガッと大寿が殴りかかったその拳を瞬時に避けてすり抜け、なんとランは乾の顔面を蹴り上げた。
そして瞬時に九井を殴り飛ばした。
全てが一瞬のことすぎて皆唖然とする。
「てめぇの相手は私じゃねぇんだよ、大寿。」
「あ"ぁ?!なんだと」
「八戒!!!お前の相手だろーが!!
いつまでも逃げててどーすんだ!!」
「っ… ランっ…俺…は…」
ランはくらりと目眩が起きて
額を抑えながら深呼吸した。
やはり言われていたとおり、激しく体を動かすのは危険かもしれないと思った。