第27章 reflex

｢どうした三ツ谷ぁ〜
俺はまだ70%の力しか出してねぇぞ？｣


｢…あ？何余裕ぶっこいてんだよ。
ブーツのベルトが外れただけだ。｣


スっと立ち上がった三ツ谷は
また立ち向かっていく。


｢やめろよタカちゃん！！
無理だよ！！大寿には勝てねぇよ！！｣


八戒は、目の前で傷ついていく三ツ谷を見ながら声を張り上げる。


｢アンタもっと利口だろ？！
そんな無茶な喧嘩しねぇじゃん！！
体格も歳も上だし勝てる要素ねぇじゃん！！｣


｢お前、ちっと黙れよ八戒。｣


まっすぐと三ツ谷の方を見ながら
千冬が口を開いた。


｢わかんねぇのかよ？！
意地張ってんだよ、お前が見てるから！｣


｢！｣


｢三ツ谷くん頭良いし、計算もできる。
わかった上で体張ってんだよ！
弟のお前のために！！｣


｢っ…タカちゃん…｣


｢三ツ谷くんは負けねぇよ！｣
｢ああ、ぜってー負けねぇ！｣


タケミチと千冬の力強い言葉が響いた時、
大寿が息を切らしながら声を出した。


｢はーっ、しぶてぇヤローだな！
疲れちまったからよぉーそろそろ終わらすわ｣


｢あ？｣


｢なぁ？乾…｣


｢撲殺｣

ガゴンッ！！！


その瞬間、どこかから現れた乾青宗の武器によって三ツ谷が一瞬で倒れた。


｢タカちゃあぁぁああん！！！｣


急いで八戒が駆けつけるが、
血を流して倒れている三ツ谷に意識はない。

腕のバングルが血に染っていた。