第27章 reflex
「おらぁぁあ!!」
「こいやぁぁああ!!」
三ツ谷と大寿の凄まじいタイマンは
間合いに誰も入れないほどのもので
タケミチも八戒も息を飲んで見守ることしかできない。
「すげぇ三ツ谷くん…
あのバケモンと互角に渡り合ってる…」
ってかその前に…
なんで三ツ谷くんがここにいるんだ?!
「何ボーッとしてんだよ、タケミっち。」
その声に急いで振り向くと、
傷だらけの顔の千冬がいた。
「千冬?!無事だったのかよ?!」
「ああ。稀咲と半間に裏切られて縛られてたところを三ツ谷くんが助けてくれたんだ。」
「三ツ谷くんが?…でもなんで三ツ谷くんがここに」
「俺が呼んだ。稀咲の裏をかかねぇとな。」
「裏って…バカ!せっかくの和平なのに!」
「和平なんて俺らに関係なくねぇ?
俺らの目的は東マンから黒龍を剥がすことだろ?」
「…そうだけど……」
「三ツ谷くんの決めた和平だ。
本人が破るならみんな納得する。」
「っ!」
ドサッ
「タカちゃん!!」
ついに三ツ谷が膝を着いてしまった。
誰がどう見ても、あまりの体躯や力の差がありすぎるように思う。
既にかなり疲れている様子だ。