第27章 reflex
万次郎は、ドラケンをバブの後ろに乗せ、
雪の中を颯爽と走っていた。
「…なぁなぁケンチン?」
「あ?」
「さっき三ツ谷のインパルスの音しなかったー?
あとランのブラバの音も。」
「あ"ん?このクソさみぃ中走ろうってバカお前以外いねーよマイキー。だいたいアイツらって今日一緒に過ごしてんだろ?
仲良く三ツ谷んちいんだろ。」
「一緒にどっか行ったのかなー?」
「どこへだよ、雪も降ってんのによ。
気のせいだろ。」
「…気のせいか!」
「早く帰ろうぜ!
ランの作ったケーキ食いてぇ」
「なんか朝からいろいろ作ってたな〜
こんな時間だし、エマ全部食っちゃってなきゃいーけど」
「だからとっとと行くぞ!」
「エマに会いてぇなら素直にそう言やぁいーじゃん」
「あ"ん?!なんでそーなんだよ?!」
万次郎のしているランにもらったマフラーがドラケンの顔にバシバシ当たっている。
それを顔を顰めて掴みながら、ドラケンは万次郎を急かした。
雪がこんこんと降り積もる
ホワイトクリスマスの夜は
街は思いのほか静かだった。