第27章 reflex
「はっかーい。
今の俺ぁ、後ろがガラ空きだぞ?」
ドガッ!!!
なぜか背後の八戒を煽りながら
タケミチを殴り飛ばした。
たった1発で、タケミチは数メートルも先に
人形のように吹っ飛んで行った。
「前は3割の力で殴ってやったけど
2度目だから5割な!!」
「………」
体がっ…動かないっ…
今まで色んな人にぶん殴られてきたけど
大寿は…別格すぎる!!
殺される!!!
「どーした八戒?
助けてやんねぇのかぁ?
助けねぇなら殺っちまうぞー?」
八戒はただただ震えて
呼吸を荒くしているだけだ。
「花垣武道ぃ〜
八戒が俺を殺したい理由がわかるか?」
ガッと首を絞められ、
片手だけで両脚が宙に浮かされた。
「あんたがっ…家族をっ…
柚葉を…っ、痛めつけるからだろ…っ」
「ハハハハハハ!!!
聞いたか八戒!?てめぇの秘密を話そうか?
八戒はお前の思ってるような奴じゃない。
こいつはー…」
「やめろお!!」
ドスッ!!
え?!?!
……柚葉……?!
なん…で…??
大寿を背後から刺したのは
柚葉だった。
「柚葉てめぇぇぇえ!!!
やりやがったなコラぁぁあ!!!」
バゴンッ!!
ドガッ!!
ガシャン!!
柚葉は飛ばされ、
教会中の座席まで投げつけられた。
「柚葉なんでっ…なんでここに!」
「お前を助けにきた。
アタシが全部終わらせる!」
「なんでだよ…なんで来ちまうんだよ…!
タケミっち!てめぇ柚葉に話したな?!」
「違う。花垣には何も聞いてない。
稀咲鉄太に全部聞いた。」
柚葉のその言葉に、タケミチの鼓動が跳ね上がり、朦朧としていた意識が
一気にクリアになった。