第26章 reindeer
「「メリークリスマース」」
三ツ谷もルナマナも、どれも美味しいと言って食べてくれている。
そんな中、なんとランはノンアルコールビールを飲みながらガツガツ料理を食べていた。
「んん〜っ!さいっこう♡」
「…オヤジかよ、お前。」
若干引きつつも、三ツ谷はランの元気な姿と、ルナマナの嬉しそうな顔に、心の底から幸せな笑みが零れた。
手作りケーキを食べつつ、
ランはルナマナにクリスマスプレゼントを渡した。
手作りのスカーフと可愛らしいハートのペンダント。
スカーフは、自分と同じように
髪を束ねてリボンのように結んであげた。
なるべく2人に似合う色違いのものにし、
イニシャルやハート柄を刺繍したものだ。
「隆が作ってくれたやつみたいに、
うまくはいかなかったんだけどね…」
「いや、すっげー上手くできてるよ。
わざわざありがとなラン。」
「ありがとうランちゃん!」
「ランちゃんとおそろい〜!」
喜んでくれてよかった。
ハートのペンダントも、女の子らしくて気に入ってくれたみたいだし。
心の中でホッと胸を撫で下ろす。