第25章 rat
「なんだこの部屋!ラット(裏切り者)くせぇなぁ」
「え?!…ココくん…」
九井一と、その他に黒龍の男が
2、3人後ろについていた。
稀咲 「チッ」
千冬 「おいおい早速バレてんのかよ」
半間 「あーあ。ダーリっ」
「この前のラット可哀想だったな。
耐えられなくて自殺したっけ?」
「ちっ、違うんすよ、ココくん!
俺はただっ」
「拷問けってーい☆
このカス連れてけ。」
「「うっす!!」」
男は泣き喚きながら引きづられていってしまった。
そして九井は薄気味悪い眼光を皆に向けた。
「さて!どーするぅ?」
「…争うつもりはねぇよ」
そう稀咲が言うと、九井はテーブルの上の金を見下ろして口角を上げた。
「10万だ。
10万でテメェらの知りてぇことを教えてやる」
稀咲は表情一つ変えずに金を九井に渡した。
「大寿が1人になる時が知りてぇ。」
「ボスが1人になることはない。常に兵隊を5人は連れてる。一日を除いてな。」
「それはいつだ?」
「12月25日だ。ボスはああ見えて熱心なクリスチャンでね。クリスマスの夜は毎年教会に礼拝に行く。必ず1人でね。」
その言葉に、タケミチの鼓動が跳ね上がった。
12月25日って…クリスマスって…
確かランさんが死ぬ日じゃ?!
これって何か関係があるのか?!