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progress ~東リべ卍~R18~

第24章 revere*



しかし、一瞬のそれを、三ツ谷はみごとに避けていた。


「へー…やるな。」


「もう一度言う。
八戒は黒龍に譲る!柚葉は解放しろ!」


「・・・」


「この条件を飲むなら東マンは黒龍に手ぇ出さねぇ」


「断ったら?」


「全面戦争だ。」


即答した三ツ谷によって
張り詰めたような空気が流れた。

しばらくして、大寿がニヤリと笑った。


「いーねぇ。和平成立だ。」


そう言って手を差し伸べ三ツ谷と握手を交わす。


「まー、俺はDVなんてしてねぇけどよぉ…約束してやる。二度と柚葉には手は出さねぇ。」


その言葉を最後に、鋭く睨んでいた三ツ谷は視線を外し出ていった。



「結局…八戒は黒龍に行っちまうって話だな」

「うん…でも1個わかった。きっと八戒は柚葉ちゃんの為に大寿を殺すんだってこと。」


千冬とタケミチが静かに会話する中、八戒は三ツ谷の背を呼び止めた。


「タカちゃんっ……ありがとう」



「…八戒、どんなに苦しくても、
力は守るために使えよ。」



振り向いた三ツ谷の表情は、
幼い頃から八戒の見てきた
優しい"兄貴の三ツ谷"そのものだった。

こんな人が本当の兄貴だったらと、
何度思ったことだろう。



「生まれた環境を憎むな。八戒。」



「……タカちゃん…」



八戒は涙を浮かべて拳を握った。

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