第24章 revere*
「ランさんはこのことどこまで知ってんだ?」
「それが…言うタイミングなくって…
なにしろ未来からこっち戻ったその日に黒龍たちと揉めたからさ…。
今回のタイムリープの最新情報は言えてないんだ。
黒龍のことや、ランさんがクリスマスに死ぬことも…」
「言わなきゃやばくねーか?」
「うん…。でもランさんも大寿のせいで怪我負っちまったし…今はそっとしといてあげたいんだ。こんなときに自分が死ぬ話なんて聞きたかねぇだろ。つか、言えねぇよ…」
「なるほど…確かにそうだな。」
「それに…マイキーくんや三ツ谷くんからはガンガン電話来るしで…多分ランさんあの二人に挟まれて休養どころか息付く暇もないかもだし…」
「はは…ありえる。」
2人が過保護に看病している様が思い浮かんでタケミチも千冬も苦笑いした。
「俺にとっても、ランさんは大切な存在なんだよな。場地さんに出会ったばっかの頃さ、場地さんに、もしもの事があったら頼むって…俺、ランさんのこと任されちゃってんだよな。
だから…死んでも守りたい。
場地さんの…すげえ大切な人だったから。」
「俺も…血のハロウィンの日…
マイキーくんとランさんのこと、頼むって言われたよ」
互いにしか聞こえない静かな声が
暗闇に紛れていく。
「なら、命懸けで守んねぇとな!」
「おう!ぜってー守る!」
不幸な未来には絶対にしない!
場地の死を無駄にはしない!
夜空を見上げて、そう強く誓った。