第24章 revere*
金のため……
未来の黒龍に繋がる!!
やっぱり俺が…!!
1人で片付けると言い放ったタケミチを、
千冬は外に連れ出しバイクの後ろに乗せて走った。
「いいバイクだろ?場地さんの形見なんだ。」
そう言って笑う千冬を見ていると
タケミチは涙が滲んでしまった。
お前は…俺の目の前で…
死んじゃうんだぜ…
だから俺は!!
「場地さんはさ、お前を追い詰めるために東マンを託したんじゃねぇよ。
怒ってんぞ場地さん。何下向いてんだよクソミチ!って。」
その笑顔が眩しくて、
その言葉が心に染みて、
1人じゃない!
そう実感させられた。
「千冬……俺っ…」
涙を浮かべながら
千冬をまっすぐ見つめる。
「俺…未来から来たんだ!!」
自分が死んだ日
過去に行ったこと
死んだヒナを救うために東マンに入ったこと
12年前の今日にしか戻れないこと
マイキーくんのこと
ドラケンくんのこと
ランさんのこと
稀咲、そして…
千冬の未来
どんどん口から溢れてきて
止まらなかった。
ランさんだけは
俺のことを知っていることも話した。
タイムリープのことは
この先人に話さない。
現代にどんな影響を及ぼすかわからないから。
でもコイツなら…
現代でも俺のために死んでくれた
千冬なら……
心が緩んでしまった。