第22章 rapidly
「こっちでいろいろ変えて試していかないと
分からないじゃない?
どうすれば良い未来に繋がるのか…」
「はい…確かに…。」
「とにかくね、根拠の無い話は私の口からも言えないの。万次郎は夢を叶えるために突っ走ってる現実主義者だから、決定的な何かがないと私も動けない。」
「・・・そうですよね。」
タケミチはバッと顔を上げて目を開いた。
「わかりました!
もう一度、未来がどうなってるか、
ちゃんと見てきます!!」
「うん、よろしくね。待ってるから。
タケミチにしか、できないから。」
ランの真剣な眼光をまっすぐ見つめて強く頷く。
「おーい、ラン!
帰るぞ〜っ」
万次郎の声に、ランが視線を移す。
「あー、今日は万次郎、私のブラバの後ろに乗ってきたんだった。
じゃあタケミチ、また必ず連絡して?」
そう言って手を握ったあと、ランは万次郎たちの元へ行く。
「みんなで飯食い行こーぜー」
「それならみんなでうち来て鍋パやんない?
冬だしさぁ〜!キムチ鍋がいーなー!」
「おっ!いーねいーね!」
「じゃーランとマイキーんち集合!」
ランがメンバー集めを始めた。
タケミチも誘われたが、すぐ未来に行きたかったので断った。
この人たちが未来で幸せにしてるといいな…
絶対に……
そう思いながらタケミチは踵を返した。