第21章 rise*
恐る恐る、三ツ谷の首から顔を離し、ゆっくりと視線を合わせると、優しく顎を持ち上げられ、目と鼻の先で見つめられた。
その色欲を纏った熱い瞳に、懇願するような自分の顔が映っていてドキリとなる。
これ、私…?
まるで……女…
って…女なんだけど…
などと思っていると
「集中しろよ」
と言われたかと思えば唇を塞がれた。
「んっ…っ…」
そのままグイグイと押され、トンと机が臀に当たった。
口内に舌が侵入してきて
奥から柔く吸いあげられた。
必死でそれに応えているうちに、
互いを貪るような濃厚な口付けを交わしていた。
「っあ…んっ…隆っ」
「…んー?」
そのまま少し体を持ち上げられたかと思えば、いつの間にか机の上に仰向けに寝かされていることに気づき一気に体が熱くなる。
しかし覆い被さるように両手を絡めて机に貼り付けてくる三ツ谷はイタズラっぽい笑みを浮かべている。
また荒っぽく唇を塞がれ、何度も角度を変えて交わす2人の口からはクチュクチュと卑猥な音が鳴る。
「んあっ…まっ…てよ…」
「…あ?…なんだよ、
これがしたかったんじゃねぇの?」
「そ、だけどっ…ンンっ」
両手を頭上に上げられ、グッと手首を押さえつけられたまままた濃厚なキスを落とされていく。
とろけるような快感と、三ツ谷の色っぽい息遣いに徐々に力が抜けてきてしまった。