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progress ~東リべ卍~R18~

第20章 rage



一虎は
殴られ続け意識が朦朧とする中、
場地の言葉を思い出していた。



"この先どんな地獄が待ってても
俺は最後まで一緒だから"



いつもそうだ…
場地……


なんだかんだ言って
いつも一緒にいてくれた…

俺は一番大事なもんを
壊しちまったんだな…


ごめんな場地……
俺もすぐにそこに逝くよ……




「マイキー…」


場地の口が開いた。


「場地さんっ?」



千冬を押し退け
場地が血を吐きながらよろよろと立ち上がった。


「マイキーィィ!!!!」


場地の大声にピタッと止まった万次郎とランが振り返ると、場地は笑っていた。


「俺のために…怒ってくれて…ありがとな…」


「動いちゃダメだ場地さん!!」

「場地…血が……」
「場地…っ…」

「圭介!!ダメだよっ!」


場地がこちらに歩いてくる。
しかし、地面には血が滴り落ち、場地の歩いていく場所を赤に染めていっていた。


「俺は…死なねーよ…
こんな傷じゃ…俺は死なねー」



そう言いながら場地がナイフを取り出した。



「何を…しようとしてるの…圭介…」


ランが目を見張った時、
場地がそれを両手で持ち替え、自分の腹に向けた。


「気にすんなよ、一虎…
俺は……お前にはやられねぇよ」


「だめ!圭介ぇぇええ!!!!」


ランが躓きそうになりながら腕を伸ばして走り出した瞬間、場地はナイフを腹に突き刺してしまった。


「場地さぁあああん!!!!」


崩れ落ちた場地の元に、千冬が駆け付ける。
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