第20章 rage
"ばーか。俺はお前残して死なねーよ!
俺はランのこと……いや、なんでもねぇ。"
"とにかく俺は、将来お前を世界一有名にするモデル事務所創るんだから!"
"えっ!なんでそんなこと知ってるの?!"
"三ツ谷から聞いた"
"じゃあ圭介、約束しよ!何があっても私残して死なないって。ゆびきりね!"
"ふっ。おーけー。ゆびきりな!お前も夢叶えるまで、俺残して、ぜってー死ぬなよ!まぁ俺が死ぬ気で守るけどな!"
「私は1度だって忘れたことないよ…
圭介は…守れない約束はしない男でしょ?」
その時、千冬はさっき自分で言った言葉を思い出した。
"あの人はできねー約束しねぇんだよ!"
「だから…圭介っ…大丈夫だよね…絶対。」
そう言ってランは立ち上がり、場地から離れると、万次郎の元に歩いた。
「万次郎!!!」
その声に、一瞬だけ万次郎は止まったが、
またすぐに一虎を殴るのを再開した。
タケミチの言ってた未来になっちゃう…
このままじゃ万次郎は一虎を殺しちゃう…
私しか止められない…!
私にしか…万次郎は…!
「万次郎!!やめなさいってば!!」
ランは万次郎の肩を掴んだ。
しかし、全く気付かないような様子で続けている。
「万次郎!!!」
必死で背中にしがみつく。
「うるせぇ…離れろ。」
バッ!!
思い切り振り払われてしまった。
それでもランは、何度もその背にしがみついた。