第20章 rage
やべぇ…
意識が……!
ランさんは疲れ果ててるし
マイキーくんを守るために今は動けない…
…俺一人でも止めないと!
場地くんを止めないと…
場地くんは稀咲にやられちゃう…!!
「………あれ?」
場地くんを殺すのって、
稀咲じゃなくて一虎くんじゃ……
ドスッ!!
「死ね、場地」
「…え?…一虎くん?」
場地くんが…
刺された…?!
タケミチは急いで一虎を押しやった。
「大丈夫っすか!場地くん!!!」
「かすり傷だ。助かったぜ、タケミチ」
「はぁ…はぁ…生きててくれてよかった…」
「あ?何言ってんだ、てめー。
俺は稀咲を殺る。黙って見とけタケミチ」
タケミチは息を荒らげながら
思考をフル回転した。
今…なにがどうなってんだ?
抗争が始まって、マイキーくんがやられて、
稀咲が助けて、場地くんが稀咲襲って、
一虎くんが場地くんを刺した…
めちゃくちゃだ…!!
でも…一虎くんが場地くんを殺すのは
止めた!!
もうマイキーくんが一虎くんを殺す理由はない…
ってことは……
あと俺のやることは……
「俺は東マンのトップになるために稀咲を潰す!!」
「うん。」
タケミチの言葉に、千冬も頷いた。