第20章 rage
「一虎ぁあ!!逃げ回るだけかぁ?!」
ドドっ!
一虎を追いかける万次郎は、バルハラ幹部の2人に邪魔をされた。
「どーしたマイキー?膝なんてついてよぉ」
「すげぇ。不意打ちなのにガードしたぞ」
「気ぃつけろチョンボ。やっぱこいつ強ぇし」
「一虎てめぇタイマンも張れねぇのか?」
「タイマン?誰がそんな約束したよ?
こいつらは対マイキー用に用意した、俺のいた少年院で最強だった喧嘩のエキスパートだ。」
「よーく観察したぞぉマイキー」
「強ぇ奴なんて大概ウワサだけだろ」
幹部のチョンボとチョメと言われる男たちはニタニタ笑っている。
「なんでてめーをここに誘い込んだと思う?
この足場の悪さじゃあ、てめーの自慢の核弾頭みてぇな蹴りもうまくキマんねぇだろー?」
一虎の言う通りで、今いる場所は山のような廃車たちが足の踏み場になっている。
ドンッ!!
ゴッ!!
ガガッ!!
「あれっ?2対1でこれかよー!」
「こいつマジすげーな!でも…!!」
2人に強く体を押さえつけられた
その瞬間…
ゴキッ!!
一虎によって、思い切り棒で頭を打たれた。
「マイキー!!!」
「マイキーくん?!」
誰もがハッとなってそちらを振り返ると、万次郎は倒れていた。