第20章 rage
「三ツ谷大丈夫か?」
「ウッス」
「敵が多すぎる…!」
「確かに東マン150人にバルハラ300人ってだけで不利なのに相手の方が歳も上でパワーが違ぇ。幹部だけが押してても下の奴らが押され気味だ」
「こいつらを守らねぇと…」
少々押され気味な状況に、ドラケンも三ツ谷も顔を顰める。
「どおしたぁドラケン!!
早くかかってこいやあ!!」
そう声高らかに笑う半間は、凄い人数の敵を挟んで遥か遠くにいる。
「くそ…大将が遠いぜ」
「うおりゃぁぁあああ!!!
かかってこいやてめぇらぁ!!」
その時響いてきた声は…
「…タケミっち?」
タケミチはボロボロになりながらも
諦めることなく腕を振り回している。
「ぜってぇ倒りぇねーじょ…
この抗争は…俺が終わらすんだよ…
はぁ、はぁ…俺が…全員ぶっ飛ばす!!!」
ふらついてついに倒れそうなタケミチを
三ツ谷が支えた。
「やるじゃん、タケミっち。」
その様子を見ていた東マンメンバーたちは
何とか立ち上がりながら己を奮い立たせた。
「くそっ、情けねー」
「何弱音吐いてんだオレら」
「倍いようが関係ねぇ!」
「おう!やってやらあ!」
「こいつらを守る必要なんてなかったな。
攻めあるのみ!!」
ドラケンは力強く構えてタケミチに笑いかけた。
「目ぇ覚めたぜタケミっち」
「ほぇ…?」