第20章 rage
突然一瞬にして始まってしまったため、
タケミチもランも、すでに場地を見失っていた。
「ひゃはっ♡久方ぶりだな月乃ラン!
あんときの決着つけよーぜぇえー♡おらぁあっ」
ドカッ!!
ランに食いついて行った半間を
ドラケンが蹴り飛ばした。
「うちの姫に手ぇ出さねぇでもらおうか」
「ダリィ〜♡
じゃーてめーの相手は俺だドラケン。
楽しませろよォ副総長!」
「上等だよ半間ぁあ!
嬉しいぜ、久しぶりに本気になれそうだ!」
「マイキーはてめぇに任せたぞ一虎!」
「っす。マイキーぃぃ!この日ずぅっと待ってたぜ!」
「手加減しねぇぞ一虎」
各々の戦いが始まってしまっている。
タケミチは必死に場地を捜していたせいで吹っ飛ばされてしまった。
トドメを食らわされる!
と思った瞬間、ランが駆け付けてきた。
「タケミチ!」
どがっ!!
しかし、迫ってきた奴を蹴り飛ばしたのは三ツ谷だった。
「隆っ!」
「三ツ谷くん…!」
「ラン!ここは任せてとっとと場地捜せ!」
「う、うん!」
ランは敵を蹴おしながら一目散に走って行った。