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progress ~東リべ卍~R18~

第19章 redress






「信じるよ」



いつの間にか、ランは真剣な目をしていた。



「えぇっ…全部信じてくれるんですか?!」


「うん。だって、そんな事細かいウソ、普通思いつかないでしょ。こんなこと私に話したって何の得もないしさ…それに稀咲のことだって、怪しいってずっと思ってたもん」



「っ!…さすが… ランさんですね…」


ランは顎に手を当てて少し沈思したあと、立ち上がった。



「とにかく明後日…
圭介を絶対死なせないように私が頑張るよ」


「ランさん…」


「タケミチ、今までたった一人で頑張ってくれてたんだね…凄いよ。ありがとう。」


その言葉に、タケミチはついに涙を浮かべてしまった。


「東マンのために、たくさん命張ってくれたタケミチは、立派な東マンメンバーだよ。
一人一人がみんなのために命を張れる。そんなチームにしたいって圭介が言って創ったチームが東マンなの」


そう言って上を見上げ、煌々と輝く月を見つめた。


「私ね…過去に戻りたいってよく考えることがある。
やり直したいこととか、後悔してることとか…
いろいろあるの…
それは、"今"を知っているから、"過去"にああすればとかこう言えばとか…いっぱい思うことがあるの…
でも普通は過去には戻れないでしょ?
だから"今"の一瞬一瞬を大事に生きなきゃって…
この瞬間は二度と訪れないから…
今やるべきことを、全力でやっていきたい。」


月光に照らされているランの横顔が、この世のものとは思えないくらい儚げに見えて、タケミチは息を飲んだ。
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