第19章 redress
「未来の東マンには、ランさんはいませんでした。実家で道場を継いでましたよ。ドラケンくんは死刑囚。他の人たちの消息はまだ掴めていません…」
「・・・」
「いきなりこんなこと言われても意味わかんないですよね。だから…今から俺が、最初から説明しますね…
全部を信じてくれなくても…いいです」
自分が死んだ日…過去に来れるようになったこと。
死んだヒナを助けるために東マンに入ったこと。
12年前の今日にしか戻れないこと。
万次郎のことや稀咲のこと。
8.3抗争のあの日、本当はランもドラケンも死んでいたこと。
未来の東京卍會…
今まで見てきた未来や情報。
やってきたことややらなきゃならないこと。
全てを話した。
聞き終わったあと、ランはゆらゆらと立ち上がった。
「はぁ…はぁ…ちょっと待ってね…
一旦落ち着くから…」
「はい…」
ランは公園の水道で顔を洗って戻ってきた。
「ごめん…おまたせ。」
明らかに顔色の悪いランを前に、タケミチは少し後悔した。
言っちまった…全部…
どうしよう…
頭おかしいヤツに思われたよな…
明らかに困らせてるよな…
ランさんのこんな表情初めて見た…
「あのね、タケミチ…」
「はっはいっ!!」
突然呼ばれて鼓動が跳ね上がる。