第19章 redress
河原で佇んでいる万次郎と合流し、決戦を止めるのは無理だったことを話した。
「もう、戻れねぇのかな…?」
俯いて静かにそう呟く万次郎。
あの頃みたいに、
7人皆が揃っていたときのように…
あの頃の楽しかった日々のように…
戻りたい。
今、パーちんもいないし、場地も一虎もいない。
ランは俯いて目をつぶった。
過去をやり直したいと思うことさえある。
もしかしたらそれは、
生きとし生ける、誰もが必ず何度か思ったことがあることなのではないだろうかと思った。
春樹だって、一虎だって、圭介だって…。
万次郎だって堅だってそうだ。
私だって…。
あのとき、ああすれば良かった。
こう言えばよかったとか…
けれど、どんなに後悔しても、
泣いても喚いても喧嘩しても…
過去に戻ってやり直すなんてことはできない。
だから精一杯、今できることをやっていく。
それ以外にない。