第18章 rapport
ようやく1つ取れたところで、
ゲーセンを出ることができて三ツ谷はホッとする。
しかし…
「どーすんだよ!こんな大荷物!!
マジでうちに入んねぇぞ?!」
三ツ谷の言葉に、ルナマナはムッとしている。
「ルナもマナも、お気に入り1個か2個だけにしとけぇ」
「三ツ谷ぁ、ケチな兄ちゃんだなぁ。俺を見習えよ」
「そうだよね、兄ちゃん」
「てめぇら…そーゆー問題じゃ」
ため息を吐きながらも、
駅の入口近くに商品たちを広げていく。
まるでバザーでも行っているような光景に
道行く人たちは目を丸くしている。
「きゃはははは!やばいねこれー!
こんなん初めて見たよーっ!!レアレア!!」
ランは笑いながら
その光景も写メに撮っている。
ルナマナは結局、三ツ谷に諭されて
大きなお菓子袋とぬいぐるみを
それぞれ2つずつ持ち帰ることにした。
ランは残りの中からぬいぐるみ3点と
お菓子の袋4点。
河田兄弟はぬいぐるみ5点に
お菓子の袋3点を持ち帰ることに。
「じゃー、俺ら帰るぜ?」
「うん!ありがとう!ナホヤソウヤ!」
「ほら、ルナもマナもお礼言え。」
「「ありがとうナホヤソウヤ!」」
「ぷぷっ…呼び捨て…」
全員が吹き出し、河田兄弟は笑いながらも優しくルナマナの頭を撫でたあと駅のホームに降りていってしまった。
三ツ谷たちも、大荷物を抱えてなんとか家路に着いた。