第18章 rapport
「こんなとこで騒ぐな。
今目立つようなことすんじゃねぇよ」
「三ツ谷お前まさかこいつらの味方すんのかよ?!」
「するわけねぇだろ。」
呆れたようにそう言いながら
つかつかと男たちの前に行くと、
ジトッと鋭い眼光で睨みあげた。
「こんな人通り多いとこでヤニ吸いながら歩いてるなんてさぁ…そのタバコ持ってる手元…ちょうど小さい子供に当たりやすい。子供や赤ん坊を火傷させたりしたらどうするんすか?責任とれるからやってんすよね?」
「な…っ…なにぃ?」
「どうするのか教えてもらってもいいすか?
そしたら好きなだけ歩き煙草すりゃいいっすよ。
近くの喫煙所なんか無視して。」
「「・・・」」
しばしの沈黙が流れた後、
チッ…と舌打ちをして男たちは去っていこうとした。
「おい!ちょい待てやコラァ!」
三ツ谷の突然の低い大声に
思わずランまでビクッと肩が上がった。
「タバコの吸い殻、拾ってけや。
あぶねぇだろ。」
今度はゆっくりとした静かな口調でそう言い、
人差し指で地面を指した。
一人の男がこめかみに青筋を立てながらも
それを拾う。
「ついでに…歩き煙草はもうしねぇってここで誓えや。」
「あ"あん?!」
その言葉にはさすがの男たちもブチ切れた様子だ。
「じゃねぇと俺、安心できねぇよ。
また小さい子にでも当たったりしたら」
ガッ!!!